ハーマンミラーのオフィスチェア「Aeron Chairs アーロンチェア」
言わずとしれた傑作機種。この高額チェアが世界中で爆発的に売れた。
アーロンチェアの機能と特徴
- ペリクルというメッシュ素材。弾力があり、やや硬めの印象。
- キネマット・チルト機構:背面と座面が連動するシンクロロッキングのこと。
- ランバーサポートモデルとポスチャーフィットモデルがある。どちらも背骨の曲線に合わせることで骨盤を支える。
- 前傾チルト機能:シートを前方に5度ほど傾けることができる。前傾スタイルでの作業可能。
- リクライニングの硬さと範囲を調整。
- 座面高さ調節。
古くならないデザイン
アーロンチェアは、1994年に発売された。かなり古いチェアなのだ。
それにも関わらず、デザインにまったく古さがないことに驚かされる。
当時の一般的なオフィスチェアは、もっさりしたデザインばかりなので、アーロンチェアの先進性は明らか。このデザインが評価されて、ニューヨーク近代美術館に収蔵されるのも納得。
リラックス用じゃないよ
最大の特徴はペリクルのメッシュ素材。やや硬めの弾力があり、姿勢を正しくてくれる。
「アーロンチェアがいいらしい」ということで、自宅のリラックス用に買ってしまったという失敗談を耳にしたことがある。
このチェアは典型的なワークチェアで、硬いことをお忘れなく。ふかふかしているマッサージ機の対極にある。モーレツに仕事をしたい人向けのチェアだ。
ちなみに、前傾チルト機能もあるので、前傾スタイルでの作業に向いている。リクライニングを倒した姿勢で固定できないため、後傾スタイルには向かないとされる。(ただし、通常のPC作業では問題がないはず)
ブランド信仰はほどほどに
ネットにはアーロンチェアを絶賛している記事が多い。
高級チェアの代名詞だったこともあり、ブランド名が先行している。安い椅子とアーロンチェアの2つしか座ったことがない人が、アーロンチェアを盲目的に推薦していることがある。
現在では、他の高級オフィスチェアと比べて、そこまでの優位性はない。
アーロンチェアが良いチェアであることにまったく異論はない。が、あまりに盲目的な絶賛が多いので違和感をもっている。
こんな感想を持つのは、ブロガー病かもしれない。哲学のないレビュー記事を見ると腹が立ってしまうのである。